一歩踏み込むことが気になる

この前、ずっと憧れていた書道家の個展に行った。個展が行われるギャラリーというのはどこもそうだが、少しこぢんまりしていて静かで入りにくい雰囲気。扉を開けて空間に入るのに勇気がいる感じ。

私が個展に行った時には、書道家本人とギャラリー運営と思われる関係者、そして書道家に知り合いのような方がいらっしゃって、話しこんでいた。私が足を踏み入れると「こんにちは」と声をかけてくれたが、私は軽く会釈をして1つ1つの作品を静かに眺めた。書道家と知り合いの方との話が終わり静まり返ったタイミングで、私は「こんにちは」と話しかけ、少しだけ画材などについて質問をしたりした。もう少し話をすればよかったが、急に作家の方に会えた緊張もあり、実際には話をする余裕もなく、必死に作品を見てギャラリーを後にした。

数分の出来事だったが、足を運んで実物の作品を見ることができ、さらに話をすることができて良かった。脳裏に記憶が焼き付いた感じ。

 

何事もそうだが、一歩踏み出したり発言をしたりすることが大事だと感じる。自分の考えや質問を口に出すことで、話す過程で考えがまとまったり、思っても見なかった表現が口をついて出たり、相手からの返しで新しい発見があったりもする。

そのような過程は声に出したり行動に起こしてみないことには始まらない。個展に行って作家と話すという簡単なことではあるが、Instagramを眺めるだけだった自分にとっては、勇気を出して一歩踏み込んだいい経験になった。